スポーツ選手でよく問題になる肉離れについて〜解説・対処方法・最新治療まで〜




こんにちは。

今回はアスリートの肉離れについて、現状や対処法、最新の治療法について書いていこうと思います。

是非読んでみてください。

 参考・引用文献は、「文光堂出版 2017.8.Vol.8  臨床スポーツ医学 特集アスリートの肉離れー今何が問題なのか」です。

 

肉離れとは


肉離れとは、「急激または反復的に筋肉が収縮した結果、筋膜や筋線維が損傷すること」です。

一般的には、筋肉が縮んでいる状態のところに急激に筋肉が伸びた瞬間に肉離れが起きます。

医療用語で言うと遠心性収縮が起こった瞬間に筋が損傷します。

ちなみに、接触の多い競技で「打撲」や「ももかん」と呼ばれているものは、筋打撲傷と呼ばれています。

走っていて急にプチッと音がして痛くなったら「肉離れ」、相手にぶつかって痛くなったら「打撲」という認識ですね。

スポーツ現場でよく表現される言い方としては「走っていたら急に筋肉が離れたように感じ、急激に痛みや力が抜ける感覚」と表現されることが多いです。

スプリント系のスポーツやられている方であれば一度は経験があるのではないでしょうか。

 

肉離れは何の競技に多いのか?


国立スポーツ医科学センターメディカルセンター(通称JISS)で調べられた結果によると、全部で45競技あったそうです。多いですね・・・笑

ほぼあらゆる競技に肉離れは生じうるものとして考えて良いでしょう。

ちなみにJISSは様々なトップアスリートが復帰までの間、リハビリを行う施設です。

最近ではSNS等に投稿している選手がいますよね。

多い順に言うと、陸上競技、サッカー、フェンシング、レスリング、ラグビー、体操等。

どれも瞬間的にパワーを使うことが多い競技ですね。

陸上競技やサッカーは特に問題になるケースが多いですよね。

しかも繰り返し怪我をすることが多くなりやすい部位なだけに・・・

どういう対処方法があるかは下に書いていきます。

肉離れが起きやすい場所


様々な部位に生じる可能性がある肉離れですが、一番多く起こるのが、ハムストリングス、順に下腿三等筋大腿四頭筋骨盤筋群内転筋群となっていました。

ハムストリングスは、大腿二頭筋・半膜腰筋・半腱様筋からなりますが、この中でも、大腿二頭筋長頭と半膜腰筋の損傷が多くなるようです。

なぜこの2つが多いかというと、この2つが羽状筋という筋の形状をしていて、この羽状筋は主にパワーを発揮する時に使う筋肉と言われているため、大きな負荷がかかりやすいと言われています。

性別で分けると、男性は大胸筋・内腹斜筋・外閉鎖筋・大腿二頭筋・下腿三頭筋女性は、腹直筋・腸腰筋・半膜腰筋・大腿四頭筋・内転筋だそうです。

肉離れが起きるとどのような症状がでるのか?


急性期:炎症反応(皮下出血や腫脹)、筋痛、筋力低下、関節可動域

急性期以降:筋力低下・関節可動域制限・損傷した筋の繊維化が見られます。

復帰後:易疲労性、筋痛、力の入りにくさ、違和感

また、ハムストリングスの損傷が生じると、坐骨神経の機能が低下することがわかっています。(具体的には、神経の伝導速度が低下するようです。)その結果再受傷のリスクが上がる要因になっているようです。

ということは、肉離れ患者に対して、早期の徒手療法を行うことで伝導速度の回復を促すことが可能ではないのでしょうか?

これに関しては少し調べてみる必要がありますね。

また肉離れかなと思ってても、実は筋が断裂していましたという場合も無いわけではないので、少し肉離れにしては腫れが酷いなとか痛みが強いなと思ったら迷わず、まず整形外科へ受診してください。

 

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肉離れのリハビリテーション


急性期

受傷部位の疼痛軽減のために一般的に言われているRICE処置を行います。

*RICE処置とは、以下の4つの処置のことを言います。

  • R: rest・・・安静
  • I:ice ・・・アイシング
  • C:compression・・・圧迫
  • E:elevation・・・挙上

受傷後24〜72時間実施するのが良いとされています。

ずっとしているのではなく、特にアイシングは1回約10〜20分以内にするのが良いとされている。アイシング後、熱がまた出てきたらアイシングをするの繰り返しが良いと思います。

あとの時間は患部を弾性包帯等で圧迫することですね。

寝る時や何もしていない時は安静肢位を取るようにしましょう。

物理療法

微弱電流:早期から微弱電流を流すことが出来る治療器をアイシングともに併用すると、受傷部位の回復が早くなるとされています。

急性症状が落ち着いてきたら、組織の再生や筋硬結の消失を目的に物理療法も行う。

  • ホットパック
  • 超音波治療

一般的に良く使用されるのはこの2つですね。

整形外科受診の時は、微弱電流治療と超音波治療は、治療するに当たってまず必須な治療器かなと思うので、怪我をした時の整形外科を選ぶ際の基準にしても良いかと思います。

 

鍼治療

肉離れ後接骨院にいかれる方もいらっしゃると思います。

もちろん鍼治療も効果がありますので、行ってもらって大丈夫です。

ただ、酷そうな場合は一度整形外科でしっかり診てもらってからの方が良いと思います。

診てもらって、手術の必要なものでなければ、その後の治療の選択は、その方次第だと思います。

鍼治療は、疼痛や腫脹に対して非常に効果が高いとされています。

疼痛を取るためには非常に有用なのですが、筋肉自体が治ったわけではないので、痛みが取れたからといって無理してしまうと、再度肉離れを起こしてしまう可能性があるので注意が必要だと思います。

なのでしっかりリハビリテーションを行うことが大切です。

リハビリテーション

・ストレッチによる柔軟性の回復

・筋力トレーニングによる筋力の回復

・アスレティックリハビリテーション

基本的にはこれらのリハビリテーションになると思います。肉離れの箇所やその選手が行っているスポーツ特性によってリハビリ内容は変わってくると思いますが、基本的な部分はほとんど同じかと思います。

 

肉離れの最新治療


  • 高気圧酸素治療
  • PRP療法
  • G−CSF治療

これらの治療は、最新の治療なので現時点では、大きいスポーツ施設、病院等でやってるかどうかという所です。

ただ、早期復帰をどうしてもしたい場合、少し調べてみても良いかもしれませんね。

特に肉離れの高気圧酸素治療は、効果が高いとされており、急性期では、局所的酸素化と腫脹軽減を認め、長期的には、損傷組織の修復過程を促進する可能性が十分にあるとされています。

PRP療法は、自己末梢血から血小板が多く含まれるものを使って、傷害部に注入し、組織の修復を促進させることを目的としている。海外では多く行われているみたいですが、、効果があるとしているものと、効果がないとしているものが混在しており、一定の見解が得られていないのが現状なようです。日本では、保険診療対象ではないみたいなので、あまり積極的には行われていないようです。

G−CSFとは、顆粒球コロニー因子と呼ばれるものが、筋再生促進作用があることが明らかになり、現在治験が行われている段階のようです。これが効果的であるとわかれば、肉離れの治療の1つになることが予想されます。

以上のような治療が従来の治療の他に徐々に行われているようです。

ただ先程も述べたように、まだまだ課題の多い治療方法なので、これからに期待ですね。

 

最後に


いかがでしたか?

今回は肉離れについてまとめました。

肉離れについての細かいリハビリテーションは書いてませんが、肉離れはしっかり管理してリハビリをしないと、再発を起こしやすい傷害ですので、1人でリハビリするのではなく、専門の理学療法士・トレーナーの方としっかりとしたリハビリをしてください。

そうすれば、再発の可能性をかなり減らせると思います。

最後にストレッチやコンディショニング方法は以下に紹介しているので興味があるものがあれば是非読んでみてください。

https://www.tomoki-jikokanrireha.com/category/ストレッチ/

https://www.tomoki-jikokanrireha.com/category/コンディショニング/

最後までお読みいただきありがとうございました。

 


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