こんにちは。
先日ハリルホジッチ前監督の会見が終わりました。
事が事なだけに、もう少し感情的な会見になるのではないかと思いましたが・・・
協会に対しての批判はもちろんありましたが、日本サッカーに対してのお礼の言葉が。
結局解任の理由がはっきりわかったわけではありませんが、ハリル前監督の懐の深さというか、この人は真剣に日本サッカーの発展に尽力を尽くしたんだなということが伝わる会見だったかなと思います。
それと同時に、サッカー協会というより田嶋現会長の、コミュニケーションが不足していたという解任理由。
最初からよくわかりませんが,ますます腑に落ちなくなりましたね。(笑)
ちなみにサッカー協会のことについても調べてみましたので、よろしかったらこちらもどうぞ。
では今回の会見で自分が思った、今後の日本サッカーの発展について考えていこうと思います。
目次
今回のハリル前監督の会見要旨
まず簡単にハリルホジッチ前監督が何を話したのか書いてみます。
- まずこの3年間日本サッカーの為にしっかりと仕事をしてきたという話
- その中で急にこのような通達がなされ、ハリルさん自身へのリスペクトが全く感じられなかったと。
- ハリルさん自身は、この3年間、代表スタッフ(コーチ・メディカル等全てのスタッフ)とのコミュニケーションは常に取っていたと話している。
- その中で毎週月曜に全スタッフでミーティングをし、約50人の報告書を作っていた。
- 就任当初からハリルさんが要求し、それをしっかりやってくれていたとスタッフに感謝の言葉が述べられた。
- 今までいろんな国で仕事をしてきたが、どの国よりも規律正しく仕事をこなしていたとのこと。
- ことコミュニケーションについては、選手・コーチともにしっかり取っており、特に問題を感じていなかった。
- ちなみに海外組、国内組問わず常にコンスタントに連絡を取り合っていたと主張
- 選手起用についても、新しい選手を積極的に呼び、起用することで、今までの中心選手に対しても競争意識をもたらそうとした。
- 11月、3月の海外遠征は、ハリルさんにとってワールドカップへ向けた調整のつもりだった。
- その中で会長にしても、西野さんにしても一度とすら、選手選考やコミュニケーションに問題があるぞと言われたことがなかったとのこと。
- 唯一西野さんから言われたのは、マリ戦のあと一人の選手があまり良い状態ではないと報告があったが、それはわかっていたので、問題ではないと考えていた。
- その後4月7日に解任の話をパリでされた。
- 理由はコミュニケーション不足。特定の選手ではなく全般的にと答えが返ってきた。
- まだ韓国戦の負けでの解任の方が理解できた。(韓国と戦う意味は十分に理解していたからだそう)
ここまでがハリルさんが冒頭にばーっと話した内容です。
これ以下は、記者が質問してハリルさんがかえした内容の中で気になるところをピックアップします。
- 約15名の選手やトレーナー、メディカルスタッフからメッセージをもらった。(槙野の手紙の紹介と広島の丹羽が会いに来てくれたという紹介等)
- ハリルさん自身は、自腹で選手・スタッフみんなでご飯にも行ったし、ワールドカップを決めた時に一人一人にプレゼントもしたとのこと。
- ハリルさん自身が得意としていた最後の詰めの部分をさせてもらえなかったのが心残り。
- 真実を探しに来たが、まだ見つかっていない。
- 会長はあるスタッフと話をしたと言っていたが、ハリルさんに近いスタッフには誰にも話をしていない。
- 問題になった選手は2名と認識している
- その問題を一度もこちらに相談や連絡がなかった
- 会長が解雇することは問題はないが、その理由、原因が何なのかをまずはっきりしてほしい。答えが知りたい。
- コミュニケーション不足で解雇というのは今まで監督をしてきて聞いたことがない。
- ウクライナに負けたのが解任理由と言ってもらった方がよっぽど理解できた。
- ハリルさんは技術委員会というものの存在を知らなかった。
- 西野さんは、常に練習に来ていたし、練習や試合中や試合後に意見を求めたりもした。その都度色々聞くがいつも「よかった」と言ってくれていた。
一応簡単に羅列するとこんな感じでしょうか?
見づらいかもしれないですがすみません・・・
気になるのは、ハリルさんが技術委員会というものを全く知らなかったというところでしょうか?
今回の会見を聞く限り、コミュニケーション不足があったのは選手と監督というより、協会と監督のコミュニケーション不足というのがかなり強い感じがします。
しかし、それが理由で解任されたのでは、監督としてはたまったものではありませんね・・・
では、いくつか気になる点があったので少し調べてみました。
- 技術委員会について
- 会長選とハリルさんを招聘した人たちの現在
- 噂になっていたお金の問題(スポンサー問題)
これからこの3つについて書いてみます。
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日本サッカー協会技術委員会とは?
ハリルさんが代表監督をしていた時、そのポストは現代表監督の西野さんが勤めていました。
しかしハリルさんはその存在を知らなかったと爆弾のようなものを投下していきました。(笑)
では技術委員会ってなんなのか調べてみました。
2016年に発表された技術委員会の取り組む項目として挙げられていたのが、
・「代表強化」、「ユース育成」、「指導者養成」の三位一体の体制における現状分析と課題抽出
・課題克服に向けたアクションプランの策定・構築・実施・浸透
・現状分析他、四半期毎のPDCAサイクルでの事業運営
・各部会(強化部会、育成部会、指導者養成部会)の活動推進
・各種委員会との連携・協力
こんな感じだったみたいです。
色々書いてあったわかりにくいですが、監督の仕事を評価するというのが一番みたいですね。
その上で上記の項目ををみると、その評価結果をみて課題を抽出して、その課題を克服するのが技術委員の仕事・・・
???
ということは西野さんは監督に何か問題が生じたらその問題を克服するためにいの一番に動く責任者だったということになりますね。
おかしいですよね。(笑)
「西野さんはいつも練習後によかったとしか言わなかった」
「マリ戦の後に一人問題のある選手がいる」➜大丈夫と言ったらそのまま話は終わり。
ハリルさんは西野さんとこれくらいしかコンタクトは取っていないと認識しています。
ということは技術委員会の長は何の問題を解決しようとしていたのでしょうか?
仮に技術委員会のメンバーが誰か選手やスタッフに話を聞いたら、技術委員長に報告が行く。そのうえで技術委員長なり誰かがハリルさんにこのような問題が出ています。と伝えに行くのが普通な気がします。
しかし今回は、技術委員➜会長➜解任
みたいな形にしかなっていないように感じます。
とりあえず今の所疑問しか残りませんね・・・
ちなみにこれは当時ハリルホジッチを監督に招聘が決まった時に書かれた記事になります。
どんな監督が良いのか、候補監督や当時の技術委員長の話も書いてあります。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/42647
ハリルホジッチ前監督を招聘したのは誰?
ハリルホジッチ前監督を招聘する時に動いていたメンバーは、以下の通りです。
- 原博実専務理事
- 霜田正浩委員長(強化担当)
- 山口隆文(育成担当委員長)
- 鈴木満(鹿島アントラーズ取締役強化部長)
- 久米一正(名古屋グランパスGM)
- 中西大介(Jリーグ常務理事)
- 木村浩吉(U-18、U-15責任者、元横浜F・マリノス監督)
基本的にはJFAに属していた上の3人が中心になって動いていたものと思われます。
ではその3人は今どうなっているのでしょうか?
原博実
田嶋現会長と会長選に負けた後は、人事で田嶋会長から二階級ほどの降格させる人事案にあっています。その後すぐにJリーグ副理事就任を打診され、JFAを退職し、公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に副理事として入り、その後Jリーグからの選出でJFAの常務理事となっています。
わからない人は、そもそもJFAとJリーグって違うんだ!みたいなところから始まりそうなので・・・
JFAはJリーグも含めて、なでしこやJFLなどを主催する側の団体です。
なので全く別物の団体になっています。
この団体について詳しく知りたい人は、調べてみてください。
霜田正浩
2016年3月からの田嶋幸三JFA新会長による技術委員会の再編によって委員長を降り、技術委員として代表チーム強化に特化した役割を担うナショナルチームダイレクターに就いた(事実上の降格人事)。後任の西野朗技術委員長は霜田のこれまでの職務を尊重する意向を示していたが、霜田としては、自身と西野の役職が重複することにより技術委員長と代表監督が直接コミュニケーションできにくい体制となってしまうことを憂慮。同年11月に日本代表の試合日程に余裕が出来た機を見計らい、JFAへ辞意を申し出、退任が決まったそうです。
この方はハリルさんからベンチに入ってほしいと打診されるほど、信頼が厚かったそうです。
しかし、2016年の11月に退任し、現在はレノファ山口の監督として活躍されています。
当時霜田さんが辞める際メディアは、「ハリルが理解者を失う」やハリルの腹心とまで言われていました。
この方が辞めることでハリルさんは後ろ盾を失ったとまで言われていました。
山口隆文
この方も技術委員会の委員長だったが、2016年の人事の際に、委員長を降り、指導者養成ダイレクターという代表監督人事とは全く関係のないところで職務を担っています。
以上のように3人とも2016年の会長選の後に降格になっていたり、代表の部門から距離を置かされていますね。
これをみてると田嶋会長は最初からハリルさんのサッカーが好きではなく、ハリルさんが信頼をおいている人をわざと遠ざけたのではないかと思ってしまいます・・・
そして2018年3月に行われた会長選直後の解任・・・
会長選の前にやると会長に再任できない可能性があるから会長選前に解任が出来なかったとかも言われております。
あまり考えたくありませんが、やっぱり何か裏があるような気がしてなりません・・・
自分の好きな代表チームを作りたいなら、ロシアが終わってから監督選びなりなんなりをやってほしいものですね。
ちなみにこんなことを書いてる人もいました。
村井満(現Jリーグチェアマン)
・明治安田生命保険と4シーズンの契約を締結
・DAZNと10年2100億円の契約を締結
・原博実氏を副理事長に迎える
田嶋幸三(現日本サッカー協会会長)
・ワールドカップ直前に監督解任
・FIFA理事選で落選
・原博実氏を追放
きっと他になにか功績はあるんだとは思いますが・・・
どっちのほうが優秀なんでしょうかね?(笑)
スポンサー問題は本当にあったのか?
一応見てみると、日本サッカー協会の収入は約200億円。
そのうち50億はキリンやアディダスから入ってくるもののようです。
特に香川選手は長らく代表で10番をつけアディダスと契約している、いわば日本代表の・・・アディダスの顔と言える存在です。
また岡崎選手はキリンのコマーシャルにも出ていたみたいですね。
その選手達が呼ばれないのはスポンサー側からしても面白くありません。
でもハリルさんの方針は
- 調子のよい選手を起用
- 所属元で出場機会や結果を残している
- 選手を平等に扱う等
けっこう選手選考に関してははっきりとしていた監督だったので、香川は、怪我で離脱している期間が長いとか、岡崎は、FWとして得点を取っていない部分とかを評価の対象にしていたから選ばれていないんだと思っていました。
この部分に対してはたぶん大きくは違わないと思います。
このようなことから、スポンサーから協会に対して圧力がかかり解任に至ったのではないかと言われています。
この辺はおそらくどれだけ調べても憶測でしか物事が言えないのでこれくらいにしておきますが、もしお金が理由であれば、日本サッカーは世界からどんどん取り残されていくことでしょうね。
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では協会側だけが悪いのか?
もちろん協会側が全面的に悪いかと言われれば、ハリルさんにも落ち度はあったんだと思います。
きっと規律をすごく求める様な人と聞いているので、練習や試合もこう決めたらこう動けみたいな、軍隊のようなことも要求していいたかもしれませんし、あまりクリエイティブな部分は好まれなかったのかもしれません。
なので、当初協会が監督の人選で、
「組織性、敏捷性など日本人のストロングポイントを活かすスタイルを目指してくれるかどうか」
ということは語っていた。
確かにデュエル、縦に速いサッカーの2つの世界のスタンダードを日本に浸透させようと尽力したが、この2つが強すぎて、日本のストロングポイントが本当に活かされていたのかという部分はずっと疑問には思われていた。
そもそもハリルさんは日本のストロングポイントを何だと思っていたのか気になるところではある。
まあ何にせよもうハリルさんが率いた日本をワールドカップで見られないので、答えを出すのは難しい。
ただ協会の言う選手とのコミュニケーションが薄れたというのは、サッカーファンからしても、説明にはなっていないと思うし、むしろ、協会(会長)とハリルさんのコミュニケーション不足でしょ。って思う。
今後の日本サッカーについて
確実に日本がトップレベルから後退したのは間違いないと思います。
こんな人事が行われてしまう国に誰が監督をしに来るのでしょうか?
田嶋会長はロシア語も日本人監督をと言っているので、そもそも外国人監督が来る可能性自体少ないと思います。
田嶋会長の言う日本らしいサッカー=おそらく繋ぐサッカー=スペインみたいなサッカー?
これを目指したいのであれば、
以前も言いましたがスペイン人を連れてきて、育成年代からすべてマネージメントしてもらって指導していく方がよっぽどスペインのサッカーに近づけると思います。
まあ真似事は本物には絶対勝てないと思うので、その中でスペイン人にあって日本人にある何かを見つけなければいけませんが・・・
きっと現在FC東京にいる久保君やレアルの下部組織にいる中井君がヒントにはなるのだと思います。
ともかく日本がどう世界と対等に戦って、ワールドカップで優勝を目指すのかビジョンみたいなものをもう少し示してもらいたいですね。
世界のトップの試合を見ていると、やはりパススピードや止める技術は明らかに違うし、ボールを奪ってからのスピードが段違いに速いです。
しかもその速い展開の中で正確にゴールを射止めてくる決定力。
まだまだ日本にたりないものばかりです。
その足りない部分を補う第一段階として、球際の激しさや奪ってから縦に速い攻撃というものを取り入れようとしていたのに、それをあっさり捨ててしまった。
今は今ある日本代表を応援したいので、あれですが、
ワールドカップが終わった後の協会の仕事というものは少し注意してみていきたいですね。
ちなみにハリル監督が言う日本人の特徴は、
「日本人は背が低いが敏捷(びんしょう)性に長けているので、速くて爆発的なプレーが可能だ。100本のパスはゴールまでのプレーを遅らせるだけだ。相手ゴールを危険にさらすためには、速い動き出しこそ必要なのだ」と語っていました。
ではなぜ岡崎は呼ばれなくなったのだろうと疑問に思うところではありますね・・・(笑)
結果を残していなかったと言えばそれまでなのですが・・・
最後に
今回の会見で、正直もう少しハリルさんは感情的になるのではないかと勝手に思っていました。
しかしふたを開けてみれば、「日本に対しての感謝の言葉」や「これからも日本を応援しています」ってことや、「ワールドカップまでもう時間がないので、彼らに準備の時間を与えてください」等。
こんなひどい仕打ちを受けたのに、「日本が大好きです」というような発言をたくさんしていました。
僕自身ハリルさんのサッカーに対しては、今後どうなっていくのかビジョンが見えなかったと思う一人ですが、だからこそ、ワールドカップで指揮するハリルさんを見たかったと思っていました。
こんなに日本の為にやっていたんだという部分はすごく伝わったので、協会の対応ももう少ししっかりしたものであってほしいと切に願うばかりです。
てか教会内部の誰か、週刊誌にリークしてくれればいいのに・・・(笑)
なんか最後はグダグダになった感じがしますが、
日本代表にはほんとに頑張ってほしいので、選手、監督、コーチングスタッフの方々頑張ってください!!!
ちなみにこちらは解任前に書いたものになります。
よろしかったらこちらもお読みください
最後までお読みいただきありがとうございました。
とても分かりやすくまとめてある記事ですね!
楽~に読めました
ハリルホジッチ監督が考えていた日本のストロングポイントについてはノバクさんによる独占インタビューで触れられてましたよ
貼っておきますね
https://russia2018.yahoo.co.jp/column/detail/201804290002-spnavi/?p=1
ありがとうございます。
記事参考にして少し追加してみようと思います。