こんにちは。
今回は、頚部痛に対するclinical prediction rule(CPR)の文献を紹介しようと思います。
内容的には、むち打ち症と非特異的頚部痛になります。
CPRの簡単な説明はこちらでしてあります。
<リハ職・リハビリ学生向け記事>【文献紹介】Clinical Prediction Ruleとは?~エビデンスのある理学療法を提供するために~
もしよろしければご覧ください。
では始めていきますね。
文献紹介
高﨑 博司:頚部痛のClinical Prediction Ruleの紹介.徒手理学療法 18(1):29-32.2018.
この論文にはむち打ち症の予後予測に関するCPRと、非特異的頚部痛のCPRが紹介されています。
頚部痛というのは、リハビリが出てもリスクの問題があったりするので、治療するのが難しい場所だと思います。
そんな時、このような予後予測のCPRを知っておくと、知識としては非常に有用になると思います。
ただ、今回紹介されている文献で述べられているのですが、CPRを臨床で使用するためには、3段階をクリアする必要があると言われています。
その3つ目の段階が、
「CPRを使用することで、治療者の振る舞いや患者の治療効果改善がみられるかを検証する」
この3つ目の段階をクリアすると臨床での使用が推奨されるのですが、現段階では、この3段階を終えたCPRは一つもないそうです・・・
なので純粋に治療について知りたいという方には物足りないかもしれません。
詳しく知りたい人は、是非一度本文を読んでみてください。
内容紹介
簡単に紹介するので、詳しくは文献をご覧ください。
紹介されている論文に関しては、
- むち打ち症の1年後の仕事復帰率
- 外傷後4週以内の急性むち打ち症患者が1年後もしくは6カ月後にNeck Disability Index(NDI)が10%以下の完全回復か、NDIが30%以上の慢性障害ありかの予測
- 非特異的頚部痛の発症後6カ月時点の改善予測のCPR
- 胸椎マニュピレーションと可動域エクササイズのCPR
- 頚椎牽引と姿勢修正、頚部深層屈筋エクササイズのCPR
こんな内容の論文が紹介されています。
今回紹介している論文には、もう少し詳しく書いてあります。
この論文でも言われていましたが、妥当性のあるものは非常に限られてくるというのが現状です。
ただ、こういう予後予測を知っておくだけで、患者への説明がしっかりできたり、治療の指標にはなります。
もちろんそのことで患者との関係を良好に保つ手段の一つとなると思います。
またここまで回復させられれば、予後予測は良いものになるという自分の指標を作ることもできると思います。
なので知っているだけでも十分知識の一つとして使えるので、是非一度詳しく読んでみてくださいね
最後に
いかがでしたか?
今回は頚部痛に対するCPRについての簡単に文献を紹介させていただきました。
頚部痛に関しては、腰部疾患に比べると、エビデンスの部分でまだまだ確立されているとは言えませんが、予後予測に関しては妥当性が出ている等、徐々にしっかりしたものになってきていると思います。
こういうものをしっかり取り入れて、普段の臨床に活かしていきたいですね。
腰部疾患のCPRの紹介の文献に関してはこちらに紹介してあるので、是非ご覧ください。
<リハ職・リハビリ学生向け記事>【文献紹介】腰部疾患に対するClinical Prediction Rule~アメリカとオーストラリアで考案されたCPRについて~
個人的にまとめた、問診の評価や客観的評価の内容も是非ご覧ください。
その他の文献紹介も宜しければご覧ください
<リハ職・リハビリ学生向け記事>【文献紹介】超音波検査により、Jones骨折の発生を予測できる???~第5中足骨疲労骨折を予測する新たな可能性~
最後までお読みいただきありがとうございました。
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