<リハ職・リハビリ学生向け記事>【文献紹介】超音波検査により、Jones骨折の発生を予測できる???~第5中足骨疲労骨折を予測する新たな可能性~

こんにちは。

今回の文献は、サッカー選手によく起こる骨折のJones骨折(第5中足骨基部骨折)の発生を予測できるかもしれない研究についてです。

 

この骨折は欧州サッカーリーグの調査で、プロサッカー選手に発生する疲労骨折の78%が第5中足骨であったと言われています。

日本代表の選手でいえば、香川選手や清武選手、過去には小野伸二選手も骨折で離脱を余儀なくされていました。

もしかして中盤の選手に多いのかも?

 

今回文献で紹介されている超音波検査で、リスクが高い選手を発見できれば、かなり傷害予防としては良いのではないでしょうか?

個人的な意見を言えば、野球肘検診に並んで、Jones骨折検診が浸透しても良いのでは?と思いました。

 

ではどのような文献だったのか簡単に紹介していきますね。

 

 

文献紹介

 

松田 匠生,福林 徹 他:Jones骨折発生を予測する超音波画像の特徴ー大学サッカー選手132名の1年間追跡調査ー.日本臨床スポーツ医学会誌:Vol.26 No.3,2018,348-354.

 

日本臨床スポーツ医学会誌の文献です。

 

この方の論文は、修士論文で発表したものの一つのようです。

調べると臨スポの論文ではなく、修士論文でまとめたものがネット上で出てきます。

 

内容紹介

 

内容は、Jones骨折発生前の超音波画像所見の検討と1年後のJones骨折の発生の有無と超音波画像の経時的変化を見ている文献です。

結果からいくと、10名に第5中足骨外側足底面に皮質骨膨隆像が認められて、そのうち3名が1年のうちに完全骨折になっています。

(10名中4名は既往持ちの選手だったため、6名のうち3名に新規の骨折が発生)

 

ということは、超音波画像で皮質骨膨隆が見られる選手は、疲労骨折の発生する可能性が高いという事になります。

もちろん膨隆があった全ての選手に骨折が見られたわけではないので、+アルファ何かあるともっと確実なものが見つかるかもしれませんね。

 

膨隆が見られなかった選手も1人骨折を発生していました。

この論文でも述べられていましたが、少なくとも10カ月以内に検査する必要があるのではないかと述べています。

個人的には、大きな大会の後にこういうメディカルチェックが出来ればよいのかな?とは感じています。

 

超音波で、第5中足骨を見るとこんな感じ

膨隆するとこんな感じになるみたいです。

 

論文にはしっかり膨隆した画像が載っているので、是非一度本文のほうも読んでみてくださいね。

 

この論文から今後どんなことが必要か?

 

今回この論文が気になったのは、もちろん予防の観点からです。

 

野球では、野球肘検診という形で、超音波検査などの検診をやっている場所もあります。(主に小学生?)

でもこういう足に関しては、検査をしているという話はあまりありません。

(症例数が少ないからかもしれませんが・・・)

でも超音波検査でさっと見るだけであればそんなに時間もかからないし、スクリーニングをするにはとても良いと思うんです。

 

超音波でスクリーニングして怪しい人は詳しく見ていく。

リスクが高そうであれば、介入していく。

みたいな感じで・・・

Jones骨折予防検診みたいなのが今後出来てきたら良いですね。

 

 

もし超音波検査で膨隆が見つかったらどうする?

 

では、もし膨隆がみつかったらどうするか?

痛みがない人は、あまりイメージがわかないかもしれませんが、その膨隆が起きているということは、そこに何らかのストレスがかかっているということになります。

と言うことは、そのストレスがかかっている原因を探していく必要があります。

 

一般的に、Jones骨折のリスクファクターとなるのは、

  • ビタミンDの欠乏
  • 股関節内旋制限
  • 足趾屈曲筋力の低下
  • 足部外側荷重

と言われています。

この辺に介入していくことが重要かもしれません。

 

また、シューズの底がすり減っていたりしたら、それを変えていくことも必要かもしれません。

その他にも、膨隆部分と言うのは微細な骨折を繰り返していると言われるので、その部分に微弱超音波(LIPUS)をあてたり、

インソールを処方したり等の介入もしていくと良いと思います。

 

また難治性nJones骨折には、*体外衝撃波という治療も有効とされています。

色々な治療の可能性があると思いますので、悩んでいる方は一度スポーツに強い整形外科の先生に見てもらうと良いと思います。

 

なんにせよ、こういう骨折でプレーが制限されるのは無くしていきたいですね。

 

*体外衝撃波とは?

 

非連続の圧力波である衝撃波を皮膚の上から患部に照射する方法。

痛みを感じとる自由神経終末という部分を変性させ、痛みを伝える物質を減少させたり、組織再生因子の増加や血管の再生を促進させたりすることで慢性的な痛みを改善する治療。

 

 

Jones骨折の検診をしている地域はあるのか?

 

調べてみたら、ありました!!!

http://saita0617.wixsite.com/jones/blank-c4nz

 

その名も「Jones骨折研究会」

まさにですね。(笑)

研究会は年1回開催されているようです。

 

このページに予防のポスターやチェックシートがあり。誰でもダウンロードできるようになっています。

是非一度ご覧になってみてください。

 

最後に

 

いかがでしたか?

Jones骨折の発生を予測するための、超音波検査の可能性について、文献紹介しました。

野球肘検診のように、Jones骨折予防検診みたいな形で、検査が確立されて、広まっていくと良いですね。

 

Jones骨折研究会も第10回を数えているようで、徐々に浸透してきているようです。

今後さらに浸透して、Jones骨折が起こる選手が減っていけば良いです。

 

個人的にもこの骨折が、見ている選手に起きた場合かなりショックなので、少しでもこういう選手を減らしていきたいものです。

 

他にも文献紹介をしていますので、もしよろしければ是非こちらも読んでみてください。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 


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