<リハ職・リハビリ学生向け記事>【文献】中殿筋のトレーニングってどのようにしていますか?〜中殿筋前・中・後部線維の関節の動きと働きの違い〜




こんにちは。

今回は、中殿筋の働きについて検討していた文献の紹介をしようと思います。

中殿筋は、色々な運動器疾患で、大事とされている筋肉ですね。

 

運動選手のパフォーマンスの一つとして考えられてますし、どんな人でも歩行時の安定性に重要とされているとも考えられています。

なので、運動器に限らず、どんな疾患の患者さんに対しても、問題がありそうと感じたら、絶対に評価した方が良い場所の一つですね。

 

そんな中殿筋の作用を、非荷重位・荷重位で前・中・後部の線維ごとに働きを比較してある文献です。

簡単に紹介しますので、興味があればフルペーパーで見てくださいね。

 

 

 

文献名

 

遠藤 敦士 他:健常成人男性における非過重位および荷重位での中殿筋前・中・後部線維の作用比較.理学療法学,第45巻第2号 pp67-74、2018.

 

理学療法学に載っているので、理学療法士の方であれば皆さん一度は目にしているかと思います。

 

 

内容紹介

 

目的:表面筋電図を使って非荷重位、荷重位での運動方向による、股関節中間位での中殿筋各繊維の活動を明らかにすること

方法等は実際に文献を読んでみてくださいね。

結果としては・・・

まず非荷重位での内外旋運動についてです。

  • 非荷重位の内旋運動 ➜ 中殿筋前部線維(前>中>後部線維)
  • 非荷重位の外旋運動 ➜ 中殿筋後部線維(後>中>前部線維)

 

これらが各肢位でもっとも活動した線維になります。

ただ全ての線維で外旋運動よりも内旋運動の活動の方が高い値を示していました。

 

次に荷重位での運動時の比較です。

  • 前部線維➜股関節中間位での内旋、外転かつ内旋で高い値を示しました。
  • 中部線維➜抵抗なし、外転、外旋、外転かつ外旋、内旋、外転かつ内旋の全てにおいて前、後部の中間の真ん中の値を示していました。
  • 後部線維➜股関節中間位での外旋で前部繊維よりも優位に高い値を示しました。

 

  • また、後部線維は非荷重位と違い、荷重位になると、どの運動方向においても一定に活動することがわかりました。

これについては、後部線維は、前・中部線維と違い深層筋に分類されているので、体幹の深層筋と同じく、安定化作用が強いのではないかと考察されています。

 

この結果から・・・

 

より前部線維をトレーニングしたい場合は、内旋もしくは外転かつ内旋位でのエクササイズを、

より後部線維をトレーニングしたい場合は、外旋位でのエクササイズを行うとよりポイントに絞ってトレーニングが出来るということになります。

 

また中殿筋の線維は全て上殿神経による支配を受けていますが、前・中部線維への枝と後部線維への枝は異なっていると言われているので、別々に考えてトレーニングすることが望ましいのではないかと考えられます。

 

臨床上での考え方

 

単純に歩行の立脚時の安定性を上げたい、軸足になる方の安定性を上げたいという場合はまずは中殿筋の後部線維をしっかりトレーニングしてあげるのが良いです。

では前部線維を鍛えた方が良いのはどういう時か?

前部線維が働く状況をおさらいすると、

  • 股関節外転作用に加えて屈曲する作用
  • 股関節を内旋させる作用
  • 外転かつ内旋の作用

要するに股関節屈曲をしながら安定したストップ動作やパワーを発揮する時には中殿筋の前部線維が必要ということになりますね。

なのでウエイトリフティングとかラグビーのスクラムとかで特に重要になりそうです。

 

何か他に前部線維を鍛えた方が良い場合についてわかる人教えてください。

 

最後に

 

今回は中殿筋の前・中・後部線維の違いについての文献を紹介させていただきました。

単に教科書的な作用の外転、内旋のみだとどうしても前・中部線維が有意なトレーニングになってしまいます。

 

股関節の安定性を上げるためには後部線維についてトレーニングすることが重要になってきます。

なので中殿筋のトレーニングをする時には、後部線維がどうしたら働くのかを考えながら行うと良いですね。

 

また、トレーニングする際に硬いままだと上手くトレーニングできないので、ストレッチをしたりして、筋肉が働きやすい状態を作ってくださいね。

ストレッチはこちらも参考にしてみてください。

腰や股関節の痛みはお尻の筋肉が硬いのかも?簡単に出来るストレッチ〜股関節後面・殿筋編〜

 

お尻の奥にある筋肉が硬いと痛み・痺れに繋がることがある?~ストレッチ股関節後面・外旋筋編〜

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 


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