<リハ職・リハビリ学生向け記事>【文献紹介】ランニング時の下腿と後足部の動きのパターン 〜下腿と後足部の運動連鎖について〜




こんにちは。

今回はランニングの時の下腿(膝から下)と足部の動きについて研究されているものがあったので紹介しようと思います。

 

整形外科でもリハビリで普段からランニングしている人がリハビリによく来ます。

主には膝が痛いという方が多いと思いますが、膝から股関節の治療、足関節の治療、体幹等、治療のポイントは多岐に渡ることが多いです。

その治療で考えるポイントになる、下腿と後足部の協調性パターンの分類をしている素晴らしい文献がありました。

 

ランニング障害の治療をしていくにあたって、考える一つのポイントになると思います。

ランニング障害で、難渋している方や、興味ある方は是非ご覧ください。

 

 

文献名

 

  • 高林知也 他:ランニングにおける下腿ち後足部間の協調性パターン.理学療法学,第44巻第5号 pp332-339、2017.

     

今回の文献も理学療法学に載っていたものなので、理学療法学を見ている人は知っている文献になりますね。

紹介ですので、ホントに興味がある方はフルペーパーで読んでくださいね。

 

 

内容紹介

 

目的:健常成人を対象にランニング中の下腿と後足部間の協調性パターンを分類する。

 

協調性パターンを知ることで、どのタイミングで痛みが出ていて、それをどう修正すれば、良いか基準が出来るようになると思います。

なので、基本のパターンを知っておくのは非常に重要です。

この文献はそのパターンを知るための凄く重要なものになると思います。

 

先行研究では、77.3%の人が裸足ランニングを行うと後足部から足をつくそうです。

約8割の人がランニングで踵から足を着くということですね。

 

結果をまとめると・・・

まず踵接地後から推進期まで移行するまでの期間(約0%~40%)

  • 踵接地直後は回外位で接地しその後回内方向へ運動している
  • 踵接地後立脚期9%までは、anti-phase with distal dominancy(下腿外旋と後足部回内+後足部回内の動きが大きい)となった。
  • その後、約20%まで、in-phase with distal dominancy(下腿内旋と後足部回内+後足部回内の動きが大きい) となる。
  • 約21%から40%までは、in-phase with proximal dominancy(下腿内旋と後足部回内+下腿内旋の動きが大きい)となった。

 

次に推進期です。(約40%以降)

  • 40%から60%までは、anti-phase with proximal dominancy(下腿内旋と後足部回外+下腿内旋の動きが大きい)からanti-phase distal dominancy(下腿内旋と後足部回外+後足部の動きが大きい)、in-phase distal dominancy(下腿外旋と後足部回外+後足部の動きが大きい)と変化していきます。
  • 60%以降は、in-phase proximal dominancy(下腿外旋と後足部回外+下腿外旋の動きが大きい)となっています。

 

これだけ細かく動きの分析をしてもらえると臨床でも凄く活用できますね。

 

ちなみにin-phaseとanti-phaseというのは、運動連鎖で報告されている運動方向、下腿内旋と後足部回内、下腿外旋と後足部回外がペアとされています。

その報告されている運動連鎖の動きになった時はin-phase、その逆の動きになった時はanti-phaseと定義されています。

まとめると・・・

  • in-phase:下腿内旋と後足部回内もしくは下腿外旋と後足部回外
  • anti-phase:下腿外旋と後足部回内もしくは下腿内旋と後足部回外

 

 

この結果からわかることや臨床上の注意

 

この研究結果からわかることは、従来の下腿内旋・後足部回内、下腿外旋・後足部回外というパターンのみに着目して治療を行う事は、必ずしも改善に繋がらないかもしれません。

 

ランニング中のどのphaseで痛みが出ているのかを把握することで、その方向へ誘導するという治療が考えられますね。

それが徒手的なものであったり、テーピングや運動的なものであったり、いろいろ方法はあると思います。

 

また、この研究は踵接地でランニングしている人を想定しているので、踵接地しないフォームで走る人は必ずしもこれに当てはまりません。

なので、どのようなランニング動作をしているのかまず、しっかり分析することがすごく大事になってきます。

 

またもちろん下腿だけではなく、股関節からの運動要素も見ていかなければいけません。

最終的には、全身見なければいけないのですが、こういう一般的なパターンの動きだけではないということを知っておくことは大事なことですよね。

 

 

最後に

 

いかがでしたか?

今回はランニングにおける下腿と後足部間の協調性パターンについての文献を紹介させていただきました。

 

従来の下腿内旋+回内、下腿外旋+回外のパターンではない動きもあることが示されました。

もちろん臨床で見る時は従来のパターンだけではないことは、あると思います。

しかし、こういう研究で示されることは、自分たちの治療が間違ってなかったんだという自信にもなりますよね。

こういうエビデンスもしっかり得つつ、臨床も頑張っていきましょう。

自分なりの解釈なのでもし何か間違っているとかがあれば指摘してください。

 

あと過去にアップした文献紹介も是非一緒にご覧ください。

 

膝の障害に対してどんなエクササイズが効果があると言われているのか?~PFPS、膝蓋腱炎、腸脛靭帯炎に対するエビデンス~

<リハ職・リハビリ学生向け記事>【文献】中殿筋のトレーニングってどのようにしていますか?〜中殿筋前・中・後部線維の関節の動きと働きの違い〜

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 


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