こんにちは。
今回は、2019-2020シーズンに新たに追加、変更となったサッカーの新ルールについて簡単に解説していこうと思います。
世界では6月の世界大会から取り入れられており、8月から始まったヨーロッパの新シーズンから採用されています。
日本のJリーグでも8月から新ルール適用の基、試合が開催されています。
なので、今回は、まだ新ルールについてまだよくわかっていない人や、知らなかった人の為に、簡単に解説していこうと思います。
出来るだけ簡単に説明していきますが、全部で13項目と少し多いので、長くなる部分もあるかと思いますがご了承ください。
特に日本で採用されているものを中心に紹介していきます。
興味ある方は是非ご覧ください。
画像の引用元はこちらになります。
Tania DimasによるPixabayからの画像
では始めていきます。
目次
選手交代時の選手の交代方法
第 3 条
・交代で退く競技者は、主審から指示された場合を除き、境界線の最も近い位置からフィールドを出なければならない。
単純に交代選手が時間稼ぎをするのを防ぐための規則ですね。
今までは、負けているチームが交代を行うとき以外は、ほとんどの選手は、会場から拍手をもらうような仕草をしたり、主審に握手を求めに行ったりしていました。
この改正によりこのような行為は原則禁止になったということですね。
とりあえず早く外に出ろ!!!ということですね(笑)
試合開始時のコイントスの時のルール変更とドロップボールの方法の変更
第8条 プレーの開始および再開:
・コイントスに勝ったチームはキックオフを選択しうる
今までコイントスで勝ったチームは、自分たちの最初の陣地を選ぶことが出来ました。(例えば風がこっちから吹いているからこっちのフィールドの方を選ぶとか太陽の向きがキーパーにとって不利だから逆にしようなど・・・)
それが、今回の変更により、コイントスで勝ったらボールを選ぶという選択も出来るようになりました。
・ドロップボール:ボールはGKにドロップされる(もしペナルティエリア内でプレーがストップした場合)か、最後にボールタッチした選手にドロップされる。その際、両チームの他の選手たちは4メートル以上は離れなければいけない
これはどうでしょう?
今までは審判がフィールドでプレー中に試合を止めると、再開時は両チームの選手が1人ずつボールのところに来てドロップボール(要するにどっちのボールにもなりえるフィフティフィフティの状態)で試合を再開していました。
(と言っても、ほとんどの場合ボールを保持していたチームのキーパーに相手チームがボールを返すようにしてから試合が再開されていました)
しかし、時々わざと相手チームの深い位置からスローインで再開するような位置にボールを蹴って試合を開始させようとするフェアプレーのかけらもないようなことをする選手がいました。
今回はそのような不公平な行為を無くすための措置と言われています。
フィールド内にいる主審の位置づけ
第9条 ボールインプレーおよびボールアウトオブプレー:
・主審(や副審ら)にボールが触れてゴールに入ったり、ボールポゼッションが(他チームへ)移ったり、攻撃になった場合にはドロップボールになる
今までのルールで主審は石と同じ扱いという事でした。
なので主審にボールが当たり、そのボールが相手に渡っても、石と同じなのでそのままプレー続行という形でした。
それが今回のルール変更で審判にボールが当たった場合、攻撃側のドロップボールで開始ということになったので、偶発的に審判にあたっても、そこで一回プレーが切れてリスタートになるので、審判のせいで相手にボールが渡り相手のゴールにつながるということは無くなるということですね。
どちらかと言えばこれは、審判を批判の的になるリスクから守るための措置と言えそうです。
ゴールキーパーのスローインがゴールに入った?
第10条 試合結果の決定:
・GKがボールを相手ゴールに投げ入れても得点にはならない
そう起こることではありませんが、逆になんでこれは今までゴールと認められていたのか不思議ですよね。(笑)
なのでこれでキーパーのスローイングでゴールが認められることは無くなったということです。
ハンドの基準が明確化、また他のファウル、不正行為についての変更点
たくさんあるのでそれぞれ書いていきます。
第12条 ファウルと不正行為:
・ハンドの文章はより明確/一貫するように書き直された。意図的でないハンドはPKになる(ならない)について、はっきりとしたガイドラインに。
かなり難しい部分ですよね。
ただ手が肩より上がっていたり、むやみに広がった状態で手に当たると問答無用でハンドです。
仮に他のプレーヤーに当たって急にボールが来て当たったとしても、手を広げたような姿勢になっていればハンドになります。(明らかに手を広げずに身体の近くにある状態で、急に来たボールが当たるのは反則にならないようです。)
以下のような意図的ではなく偶発的でもハンドになるようです。
・攻撃側選手の手や腕に触れてボールがゴールインした時
・プレーヤーがボールを自分の手や腕に触れた後、ボールコントロールをしてキープし、結果的に得点または決定的な得点機会を得た時
・プレーヤーが身体を不自然に動かしてボールが手や腕に触れた時
・手や腕が肩の上にあるとき、ボールがプレーヤーの手や腕に触れた時
以下の場合は、反則にならないケースになります。
・自らの頭や身体から、そのまま手または腕に当たる
・近くの相手選手の頭や身体から、そのまま手または腕に当たる
・手または腕が身体の近くにあり、不自然に身体を大きく見せていない
・倒れている状態にあり、身体を支えるために手または腕が地面と身体との間にある
確実にまだまだグレーな部分はありますが、明確に事例なども含めて確認されたようです。
いずれにしてもハンドに関しては以前より格段に厳しく取られるようになるのは間違いないと思います。
・GKが自チームのペナルティエリア内でハンドを犯しても(味方からのバックパスなど?)、イエローカード/レッドカードの対象にはならない
これは言葉の通りなのでそのまま飛ばします。
・スローインやチームメイトからの意図的なパスを受けたGKがキックに失敗、もしくはインプレーにしようとボールを蹴ろうとした後、GKはそのボールを手でつかんでもよい
ようはバックパスは基本的には足でしか触ってはダメだったのが、蹴ろうとしてキックミスをしてしまったら、その後は手で触れるみたいですね。
まああまんまりないような気がします・・・(笑)
・ファウルを受けた側のチームがフリーキックを素早く始めて得点機を作った場合、主審は(相手側への)イエローカード/レッドカードの提示を次のプレー停止時まで遅らせることができる
今までカードが出る時はすぐリスタートできませんでした。
これにより、カードが出るようなファールの場合でも、リスタートして決定機を作った場合、次にプレーが切れるまでカード提示を遅らせても良くなりました。
どのファールでもリスタートをしても止められることがなくなるので、もしかしたら、リスタートで得点をする機会が増えるかもしれませんね。
・チーム関係者への警告/イエローカード/レッドカードのリスト化
これによりベンチにいる監督などのスタッフや選手が審判への侮辱、不適切な言動があればフィールドの選手と同じようにイエローカードやレッドカードが提示されることになりました。
・言葉による違反は全てIDFK(間接フリーキック)にされる
これに関しては、今までカードの提示だけだったような感じがします。
それが具体的にフリーキックが与えられるようになったということは、どの状況にあっても、そのような言動があった場合試合を止めてフリーキックを指示できるということですね。
・物を蹴る行為は物を投げるのと同じように罰せられる
これはよく頭に血が上った選手が、ボトルを蹴ったり、ゴールを蹴ったり、看板を蹴ったりしていたのを、罰せる基準が出来たということですね。
スポーツマンシップにのっとりましょうという事なんでしょうね。
フリーキックの時のルール変更
第13条 フリーキック:
・主審は間接フリーキックが行われた後、直接得点につながらない(例えばオフサイドによる間接フリーキックが最たるもの)ことが明らかになった場合、間接フリーキックとして上げた腕を下ろして良い。
これは今までもそうだったのでは?と思いますが・・・(笑)
明文化してなかったという事なのでしょう。
・ペナルティーエリアからの守備側チームのフリーキックが行われるとき、蹴られて明らかに動いたならばボールはインプレーとなる。ペナルティーエリアを出る必要はない。
今まではゴールキックも含めてペナルティーエリアからボールが出ないといけなかったのが、必ずしもボールがペナルティーエリアから出なくても良くなりました。
ポゼッションをするチームなどはよりリスタートを早く行うかもしれませんね。
・守備のための“壁”が3人以上の競技者で作られたならば、すべての攻撃側競技者は“壁”から1m以上離れなければならない。1m 以内に侵入したら、相手の間接フリーキックとなる。
フリーキックの時に今までは壁の中で争いが起きていましたが、これは無くなるということです。
壁に入ったら相手に間接フリーキックが与えられるので、せっかくのチャンスをふいにしてしまうので、入る人はいないでしょうね。
ペナルティーキック時のルール変更
第 14 条 ペナルティーキック:
・ペナルティーキックが行われるとき、ゴールポスト、クロスバー、ネットは動かされていないこと、また、ゴールキーパーがこれらに触れていないこと。
これは、ゴールキーパーがわざとポストやバーを触って、時間稼ぎや相手のペースを乱そうとする行為自体を無くすために明文化されたものでしょう。
・ゴールキーパーは、ペナルティーキックが行われるとき、少なくても片足をゴールラインか、ラインの上方に置いていなければならない。ラインの後方にいることはできない。
2019年8月Jリーグでも早速これに違反したとして、やり直しになったPKがありました。
どういう事かというと・・・
キッカーがボールを蹴る瞬間までキーパーは絶対に足をライン上に乗せていなければいけなくなりました。
今まではキッカーが蹴る瞬間に、ステップで少しだけ前に出ていましたが、これが全面的に禁止となりました。
しかも後方にもいてはいけないという事はキーパー自身がステップの方法を考え直さなければいけないので、キーパーにとっては厳しいルール変更となりました。
・主審がペナルティーキックを行うよう合図をしたが、キックが行われる前に反則が犯された場合、イエローカード/レッドカードを示した後にキックが行われなければならない。
上のライン上から前に出る行為があって、尚且つキックを止めた場合はキーパーの反則になってイエローカードの対象になり、更にやり直しになるようです。
なので、PKの前に何らかの形でカードを貰ってたキーパーは特に気を付けなければいけませんね。
ロングスロー対策???
第15条:スローイン
・スローインの際、相手チームはサイドラインから2メートル以上離れなければならない。例え、スロワーがラインから下がったとしても
これでラインのすぐそばで壁のように立つことは出来なくなりました。
近年多くなってきているロングスローを投げる際、邪魔するようなことが出来なくなりました
ロングスローがサッカーの戦術として認められたという事でしょうか?
ゴールキックはペナルティエリアから出さなくても良い?
第16条 ゴールキック:
・ゴールキックの際、ボールが蹴られる、もしくは明らかにボールが動いたらインプレーになる。そのボールは必ずしもペナルティーエリアから出す必要はない
今まではゴールキックはペナルティエリアの外に出ないと他の選手は触れないことになっていました。
これが全面的に変更になったという事ですね。
これにより色々な選択肢が生まれてきそうです。(当然リスクもありますが・・・)
ビデオアシスタントレフェリーについて
第1条 – 競技のフィールド
・チーム役員は、RRA に入れば警告(YC)され、VOR に入れば退場(RC)を命じられる。
そのままなのですが、
RRAというのは、レフェリーレビューエリアと言って、フィールド横で審判が確認するモニターのある場所のことようですね。
そこに入ると警告、要するにイエローカードとなるようです。
VORというのは、ビデオオペレーションルームと言って、最近審判がイヤホンをつけて会話しているようなシーンが見られると思いますが、それはこのVOR室にいる審判たちと情報を交換しているのです。
ここに入ると退場が命じられるようです。
今の所そのようなシーンは見たことがないですね。
ちなみにJリーグではまだビデオアシスタントレフェリーが導入されていないですが、今シーズンから導入されたイングランドプレミアリーグではVARでの判定で物議を醸しているので、Jリーグで導入されたらまた色々ありそうですね・・・(笑)
残りも簡単に説明します。
競技者の用具について
第4条 競技者の用具:
・ユニフォームの袖の(色や柄と?)全く同じ場合、アンダーシャツはマルチカラー・マルチ柄でも構わない
同じ色のシャツ、柄のものを着てくださいということ。
今のユニフォームは色々な色・柄のものがありますからね。
主審の判定について
第5条 主審:
・主審はプレーがリスタートされた後にリスタートの決断を変えることはできない。だが、特定の状況下では、それ以前の出来事に対して、イエローカード/レッドカードが提示されうる
・主審がVARをレビューするため、また選手を呼び戻すためにピッチを離れた場合、ジャッジは変更になりうる
・不当な行為を犯したチーム関係者にもイエローカード/レッドカードが提示されうる。もし違反者が特定できなかった場合、テクニカルエリアにいるコーチがイエローカード/レッドカードを受ける
・PKが与えられた場合、そのチームのPKキッカーは(治療のための)診断と治療を受けることができる。そのうえでピッチに留まり(PKを)蹴ることができる
クーリングブレイクとドリンクブレイクについて
第7条 試合時間:
・クーリングブレイクとドリンクブレイクの違いの明確化
クーリングブレイクは、90秒から3分間の間で、一度ベンチに戻って休む時間を与えられることです。
最近、夏場に行われている高校生の試合などで、よく見られるものですね。
一度ベンチに戻って指示を聞けるので、従来では前半・後半のくくりでしたが、前半の前半・後半、後半の前半・後半と4つに分けるという見方も出来ます。
最近の夏は殺人的な暑さですからね・・・
ドリンクブレイクは従来の飲水タイムと同語ですね。ピッチ脇にいってドリンクを飲む時間を取るもので、最大1分間与えられます。
これによりアディショナルタイムもだいぶ追加されるようになりました。
高校生のインターハイでは70+7分にゴールが決まってたりしてましたからね。
まあでも今の所プロの試合で、クーリングブレイクが適用されることはほとんどないと思います。
最後に
以上13個のルール変更について簡単に説明したつもりですが・・・
だいぶ長くなってしまいました。
すみません。
これからも色々なルール変更があったりすると思うので、最新のものをしっかり取り入れていきたいですね。
特に、ハンドやフリーキックの時のルール変更、ルールの明確化は今後の判定基準が分かりすくなっていますので、是非覚えておいてください。
他にもいろいろ書いているので、もし宜しければ以下の記事も併せてご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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